「既存住宅現況調査」の事をインスペクションと呼んでいますが、実際依頼したら何をして貰えるのか? そこは簡単に言うと消費者の方には見えにくい部分を専門家が調査し、皆さんに分かる報告書を作ってくれると言うものだ。
出典:https://www.photo-ac.com/
屋根の上の様子、屋根裏の様子、床下の様子、傾きは無いか、などが一番皆さんがなかなか確認出来ない部分。 それらが内容としては有益な部分だろう。 もちろん他にも基礎の状態、外壁の状態、仕上げ材の状態なども見ていくが、それらは消費者の方でも目視確認が出来る部分で、そこをやはり専門家の目で見て、何かメンテナンスが必要かどうか?を報告する。 前回のコラムでも少し触れたが、日本の住宅は「手入れされていない」ものが多い。 経年劣化に対して見て見ぬふりをしているのか?見る目がないのか?どちらもあると思うが、感覚的に我々専門家が見て、「これならOK」と思える住宅は検査住宅の中でも10%あるか無いかである。
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住宅自体の国が定めた性能基準も年代ごとに変化しており、古いものは今の高性能住宅と比較して遥かに低い性能しか持ち合わせていない。 それでも住めるには住めるし、自分が小さい頃育った住宅だったりおじいちゃんおばあちゃんの住んでいた住宅だったりと類似性能である事からそんなに抵抗感無くそれら住宅を良しとする方も多い。 そこでどの程度手を入れればある程度住めるのか? 決定的に多額の費用が掛かる不具合は無いのか? それを判断する材料を調査の実施により提供して貰える訳だ。 因みに検査に対して何か保証が付く訳ではない。 あなたに代わってしっかり見ました。と言うのがその調査である。 定められたルールでは、見れなかったところは「見れなかった」と言う報告になるので、 <天井点検口はあるか? 床下点検口はあるか? >この2点は特に重要である。
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折角依頼したのに、検査結果が「見れなかった」では掛けた費用がもったいない。 因みに国のガイドラインでは床下に関しては「点検口から覗いて確認する」となっているが、床下に潜れるスペースが確保された構造であれば弊社では潜っての検査を実施する。 これは大きな付加価値で、他の同業者へ依頼する時との検査内容の決定的な違いが生まれる。 更に特別なサービスとして別途費用を頂戴して床下に穴を開けて点検したり、小屋裏にお穴を開けて点検したりの相談も可能なので、より確実な調査が実現出来る。 家の中で知らないうちに不具合が出ている可能性が一番高いのが床下なので、この点は心強い。 又、屋根の点検は国のガイドラインでは双眼鏡などで目視確認する事になっているが、弊社では長いポールにカメラを付け、近い位置から屋根の写真を撮影して不具合の調査をするので、高い確率で不具合の発見に繋がる。 これも弊社で検査をさせていただくことによる付加価値である。よって、お約束した日時の天候が悪ければ随時好天を待って検査実施日程を変更させて頂いています。
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検査希望の候補日時は2日~3日あげて頂き、日程調整を致します。 当日、実際に現地での調査は2~3時間掛かり、その後、報告書作成には1週間~10日を目途にお考え下さい。 売主さんが依頼する場合は商談になった際にそれが買主さんの判断を助けになる。 また、なかには売主さんが「そんなのやらないで良い!」と言う方だった場合、買主さんが費用を負担して売主さんの許可を得て実施なんて言うケースもある。 どちらにせよインスペクションは不動産業者さんが契約に際して説明する重要事項説明にて斡旋する事が義務付けられており、最近では全ての物件に対してインスペクションの実施をすると決めた不動産業者さんも出てきています。